VM-EQUATRAN

VM-EQUATRANの特長

Visual Modeler は、標準ユニットモデルを中心に、ユーザーが作成したユニットモデルを加えて、ユニットをストリームで接続してプラントモデルを構築します。 ストリームは総モル流量、モル組成、圧力、エンタルピなど、決められた状態変数を受け渡します。 また、同時に圧力流量バランス計算も自動的に行ってくれます。 そのためには各ユニットモデルには詳細なモデル化が必要ですし、各ユニットモデルでは受け渡すストリーム変数を計算する必要があります。 それほど詳細なモデルを必要としないようなシミュレーションでは、これらの機能はオーバースペックとなります。
これに対して、 VM-EQUATRAN では、必要に応じた詳細度のレベルでモデル化ができます。 ショートカットモデルで十分であれば、モデルを簡略化できるというわけです。
ストリーム変数は、流量、組成、圧力、温度などの状態変数から選択して定義できます。 あるいはいっさいストリームを使用しないモデル構築も可能です。 言い換えると、作りはシンプルでも多様なモデル開発ができるということです。 EQUATRAN-G でモデルを作成するときに、モデルの単位(モジュール)が2つ以上のものを同時に計算したい、あるいはシーケンシャルに計算したいために、1つのソーステキストにしてしまう場合があります。 必然的に長いソーステキストになり、見通しも悪くなってしまいます。 VM-EQUATRAN では EQUATRAN モデルを複数使用し、並列あるいは直列に接続して、あるいはそれぞれを単独で実行することが可能です。 本来のモジュール単位で構築することができ、その関係をブロック図にできるために、その関係も明確にすることができます。 これは EQUATRAN モデルをシステム化する、プロセス化すると捉えることができます。
以上も含めておもな特長をまとめると、以下の4点になります。

  • 高機能なモデリングツール
  • 簡易シミュレーションツール
  • 高いシステム拡張性
  • 物性計算機能(オプション)

高機能なモデリングツール

VM-EQUATRAN はモジュールを組み合わせてシステム化が容易に行える、フレキシブルかつ高機能なモデリングツールです。 各モジュールは EQUATRAN を用いて数式モデルで記述できます。

簡易シミュレーションツール

インタラクティブな GUI をもったシミュレータを、比較的安価に実現することができます。 モジュラーアプローチを採ったシンプルなシミュレーションツールと言えます。

高いシステム拡張性

VM-EQUATRANはOmegaLandの統合環境に組み込んで使用できます。
すなわち、実行制御機能、グラフィック機能、データベース機能、自動運転機能、外部接続機能などの各パッケージモジュールを組み合わせて、応用システムを開発することができます。また、COM/DCOM のインタフェースを持っていますので、Visual BasicやExcel/VBAからアクセスするようなアプリケーションを作成することが可能です。

物性計算機能

物性計算オプションを追加すると、純成分の物性データや物性推算式をモデル計算の中から利用できます。 混合成分の気液平衡定数やエンタルピなどを計算する関数が用意されています。