海洋石油・天然ガス分野における脱炭素化推進に係る
 日本財団-DeepStar連携技術開発助成プログラムに採択

2023年5月31日

横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)の子会社である株式会社オメガシミュレーション(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:浦 直樹)は、「海洋石油・天然ガス分野における脱炭素化等推進に係る日本財団-DeepStar*1連携技術開発助成プログラム」に応募し、「ナノ流体を用いた排ガスCO2回収技術の開発」が本助成プログラムの執行団体である公益財団法人日本財団により採択されましたのでお知らせします。
また、本プログラムでは、アンヴァール株式会社(本社:静岡県浜松市 代表取締役社長:櫻井 重利)が応募した「MOF(格子状有機金属化合物)によるCO2回収技術の開発」も採択されましたが、このプロジェクトにおいて、オメガシミュレーションはアンヴァール株式会社から一部開発業務を受託します。どちらのプロジェクトも脱炭素化の推進に必要な基盤技術を開発するもので、2023年6月1日から開始されます。

採択されたプロジェクトとその概要

「ナノ流体を用いた排ガスCO2回収技術の開発」

目的
CO2回収効率の高いCO2回収技術の開発
背景
燃焼時に発生するCO2の回収技術の1つに、アミン溶剤の利用があるが、アミン溶剤の利用だけではCO2回収率が低いという課題がある。アミン溶剤の液中に微粒子(ナノ粒子)を分散させたナノ流体を加えるとCO2回収量が大幅に増加する。
方法
オメガシミュレーションは、コロラド鉱山大学*2と排ガスからのCO2除去の実証実験及びモデル化を共同研究する
  • アミン溶剤にナノ流体を加えて、CO2回収量がどのように変化するかを実験
  • 実験データを元に、ナノ流体がCO2回収量を増やすプロセスを時間に沿ってシミュレーションできるようカスタムモデル化
  • オメガシミュレーションが保有するミラープラント*3技術を活用することで、従来プロセスとの比較分析を行えるシステム環境をデジタルツインで構築
オメガシミュレーションが一部業務を請け負うプロジェクトとその概要

「MOF(格子状有機金属化合物)によるCO2回収技術の開発」

目的
天然ガスとCO2が混在し、CO2濃度条件が異なる環境下である海洋天然ガス井から、MOFを用いて高効率かつ低コストでCO2を回収する技術の開発
背景
従来のアミン系溶媒を用いた方法に代わる高効率かつ低コストのCO2回収技術が望まれている。MOFは日本発の新素材で、目的の気体だけを大量に吸着する性質があり注目されている。本技術は、大気中のCO2を直接回収するダイレクト・エア・キャプチャーやメタンなどの他のガスの分離などへの応用も期待されている。
方法
下記のうちオメガシミュレーションおよびコロラド鉱山大学は、(1) の一部と、(2) を担当する。
  1. CO2吸着に高い性能を示すMOFの設計と性能評価
  2. シミュレーション上でMOFの特性を時間に応じて表現するモデリング技術の基礎設計
  3. 市場ニーズ調査を実施した上で、パイロット試験で実現の可能性と有効性を評価
  1. DeepStar ー 国際的な海洋技術開発コンソーシアム。ヒューストンに拠点を置く世界の企業が参加しています
  2. コロラド鉱山大学 ー 米国コロラド州ゴールデンにある地球の天然資源に関する開発・管理の専門知識を擁する工学・応用科学に特化した州立大学
  3. ミラープラント ー 統合生産制御システムとオンライン接続し、実際には見えないガス濃度や時間に沿った連続的な状態変化を忠実に再現するなど、運転中のプラント内部の状態をオンラインでリアルタイムに再現するプラントシミュレータ
    https://www.omegasim.co.jp/solution/mirror/

【海洋石油・天然ガス分野における脱炭素化等推進に係る日本財団-DeepStar連携技術開発助成プログラム】

DeepStar

2021年12月に日本財団とDeepStarが締結した覚書 に基づき、日本財団とDeepStarが連携して海洋石油・天然ガス分野における脱炭素化等推進にかかる技術開発を日本財団の助成を受けて促進するものです。

【アンヴァール株式会社】

「日本を資源大国に!」を旗印にCO2固定化・水素生成・海水からの有用物質採取などの事業を複合的に実現する企業です。 https://www.aonbarr.co.jp/


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