ソリューション

エチレンプラントへの応用

国内には15のエチレンセンターがありますが、このなかの13プラントでOmegaLandが採用されています。


導入形態

OTSの利用方法としては、大きく2つに分けられます。1つは図のエチレンプラント全系を対象に運転訓練する場合と、製品品質や生産効率に直結する低温系(破線部分)など一部を集中的に訓練する場合です。OmegaLandでは、全系のシステムから一部のシステムへの更新は容易であり、訓練者の都合や必要性に応じて切り替えて利用されています。また、重要な一部のみを対象にした操作手順の訓練を目的に、DCS模擬タイプが手軽に導入されることもあります。


訓練内容

非定常運転の操作訓練例

定期修理後を想定し、窒素封入の状態から定常運転状態へのスタートアップ、シャットダウンが対象となります。 OmegaLandではドライ状態から定常状態まで広い運転範囲に対応したモデル化が可能です。

定常運転の操作訓練例

分解炉の運転炉数変更・操作条件変更、ナフサフィード量変更などのロード変更対応、脱水器(ドライヤ)の切り替え操作、水添反応器の切り替え操作、熱交換器の汚れに対処のための切り離しと復帰操作、ポンプの計画的な切り替え操作などがあります。

異常対応への訓練例

分解炉の緊急停止、分解ガス・冷凍系コンプレッサの緊急停止、水添反応器の温度上昇、冷却水温度上昇、スチーム系の負荷変動、全停電による電動機停止などへの対応訓練があります。


システム構成例

プラント規模が大きいため、例えばHIS(Human Interface Station)が5台、FCS(Field Control Station)シミュレータが20本、全体でパソコンが13台とかなりの規模になります。また、Visual Modelerで構築したエチレンプラント全系のプラントモデルはMainパソコン1台で運用され、リアルタイム実行はもちろんのこと、4倍速程度の加速実行まで実現できています。OmegaLandの柔軟なモジュール構成により、実機DCS接続方式の構成に制御盤を含めたり、現場映像を取り入れたりしてよりリアリティを高めた大規模システムから、範囲を限定しDCS模擬で実現する廉価なシステムまで対応しています。